10年後の通信簿

先日、お客様と一緒にあるお店を訪れました。

そこは人口僅か289人の集落に佇むお菓子の専門店です。年間45,000個も販売する主力商品を持ち、遠くからでもわざわざ買いにいらっしゃる方が多く、コロナ禍でも業績を伸ばし、今年のGWには過去最高日販を達成されました。しかも、5人体制だったところを生産性改善に取り組み、5名でバタバタ作業していましたが、3名で余裕をもって作業するようにしての過去最高です。

一緒に訪れた経営者の方々全員が驚かれ、予定していた視察時間では足りず、日を改めてお伺いすることになり、企画した私も驚いています。

こちらのお店のオーナーは、菓子店などやったことはなく、地域と自社の活性化に向けて模索していた頃、今から約10年ほど前に私の勉強会にご参加くださいました。私はお話しをお伺いし、また、地域も含めて見させていただき、菓子専門店の提案を行いました。当時、会社にお伺いし、説明しますと、参加者全員が反対という状況でした。逆の立場になれば、気持ちはわかるような気もしますが、オーナーだけが「絶対にやる」と決めて、そこからプロジェクトがスタートしていきました。

プロジェクトをスタートして約1年、2016年9月、無事にお店がオープン!
途中、コロナ禍もありながらですが、あれから10年

10年という時を感じさせず、キレイなお店が、ステキなスタッフが、素晴らしい商品が、今なお訪れるお客様を笑顔にしていました。
当時反対していたスタッフの方も、
「あの時は本気で反対だったけど、やってよかった!」
「苦しい時もあったが、今は楽しい」
「ほぼ計画通りの売上で、利益は上振れです」
と笑みを浮かべながら、商品開発の秘訣や生産性改善のコツを私たちに惜し気もなく話してくれていました。

私にとっては10年後に通信簿をいただいた気持ちでしたし、オーナー・スタッフの皆様に心から感謝する時間となりましたし、経営とは未来を創造することとお伝えしていますが、そのことを確信した視察となりました。

経営ですから、毎日毎日・毎月毎月・毎年毎年、当然数字と向き合う日々、だからこそ5年先・10年先を見据えることが重要です。また、全員が全員賛成するものに、実は未来はないのかもしれないと、このお店から教えられました。全員が賛成するものとは、誰もが想像でき、誰もがすぐに真似できるものであり、一時的に成果が生まれても、あっという間に陳腐化し、絶対的価値は生まれないのかもしれません。

オーナー・スタッフの皆様、心から感謝申し上げます。